しんかいてい の しんてんかい    (新開亭の新展開)

鳥、本、落語、中国、SFなどいろいろと

フィンランドのこと 2022 2月24日

中国のオリンピックが終わったら、ロシアが戦争を始めそうな2022年2月、いかがお過ごしでしょうか。
「露 親露派の独立承認」
プーチン氏 派兵指示」
というのが、今日の夕刊の見出しです。

これからどれくらいの戦闘になるのか、他の地域に飛び火することはあるのか、今のところ分かりません。

「冬戦争」と呼ばれる、フィンランドソ連の戦争がありました。
第2次大戦中の1939年、ソビエト連邦フィンランドに侵攻した戦争で、
フィンランドが発砲したという口実でソ連軍が侵攻をはじめる」
フィンランド民主共和国という、ソ連が作った傀儡政権だけが正当な政権と主張」
とか、ソ連もロシアもやってる事は変わらないなあ。


満州帝国のことは、こっちに置いといて。


冬季オリンピックフィギュアスケートをちょっと見ただけでほとんど分かってませんが、バイアスロンって競技がありますよね。
クロスカントリー、スキーで長距離を移動して、射撃も行う。
射撃の外れた数によってタイムが加算されたりします。


くわしい事はあっちの棚に置いといて。


で、フィンランドソ連の戦争ですが、

フィンランド
歩兵 250,000、戦車 30、航空機 130

ソビエト軍
歩兵 1,000,000、戦車 6,541、航空機 3,800

という圧倒的な戦力差。
簡単に勝てると思ったでしょうね、ソ連

フィンランドは、白い服で「実弾バイアスロン」で対抗します。

一番有名なのはシモ・ヘイヘという「白い死神」と恐れられたスナイパー。
戦争開始から負傷するまでの約100日間のうちに狙撃の公式確認戦果だけで542人、サブマシンガンの名手でもあったという、なんかもう架空のキャラクターみたいな強さです。

一方的に狙撃されるソビエト兵を気の毒だなと思ってしまうんですが、フィンランド狙撃兵が捕まると生きたまま焚き火に放り込まれて焼き殺された、なんて事もあったとか。

ソビエト兵ひどいな野蛮だなと思うと、前線の兵士は南方の○○○スタンみたいな国(地方)の雪なんか見たことも無い者も多く、突然雪の中の戦争に放り込まれ見知らぬ白い世界で、いつ銃弾で頭を撃ち抜かれるか分からない恐怖はどれほどのものか。

どちらの兵隊にもなりたくないですねえ~

ともかくも、ウクライナが早く平和になりますように。

最後にもうひとつフィンランドの話題を。

今回の北京冬季オリンピック「男子50キロフリー」のレース、天候が悪く距離が30キロに短縮されました。

低温と強風の中、約1時間16分のレースを終えたフィンランドのリンドホルム選手はペニスが凍っていたそうです。

レース後に股間を温めると、
「温まり始めると、耐えられないほどの痛みを感じた」
んだそうです。
銃や弾丸が無くても、冬のスポーツは厳しいんですねえ。

では皆さま、春はもうすぐですので風邪など引かれませんように。
平和第一、健康第一、命より健康でございますよ。

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もぞなぎ、よだきい、てげてげでいっちゃかいよー

宮崎の方言、私が分かるのは
いっちゃが、おじー、てげてげ、どべ、ねき、はわく、ひだりぃ、ひんだれた、よだきい、

分からないのは
あたれ、あど、うてなう、こぶ、べらっした、ほがねー、

「もぞなぎ」って何だっけ?と検索して出てきた日南市の民宿のサイト。
日南市と宮崎市で違うのかも。
https://www.minshuku-nankou.com/dialect

「鼻行類」のご紹介

鼻行類ハラルト・シュテュンプケ日高敏隆・羽田節子 訳、平凡社ライブラリー

鼻行類というタイトルですが、生物学の用語としては「鼻行目(もく)」。

人間はサル目ヒト科、食肉目はネコ、イヌ、クマ、アライグマも含みます。
鼻行目も、多くの種類を含む大きなグループです。


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鼻行類の原産地ハイアイアイ群島は、1941年に日本軍の捕虜収容所から脱走したスウェーデン人が漂着するまでヨーロッパ人に発見されなかった島々。
島の様子や鼻行類がヨーロッパに知られていくいきさつが書かれた「序論」、鼻行類(鼻行目)の全体的な特徴が書かれた「総論」、その後いろいろなかわいい鼻行類たちが紹介されています。

例えば、

ヘッケルムカシハナアルキは単鼻類(亜目)の一種で、鼻は移動器官としてはまだまったく不適当であって、捕えた獲物を食べるさいの支えとして役立つにすぎない。

とか、

トビハナアルキ科の鼻は3つの節から成っている。鼻腿、鼻脛、最後に自由鼻の性格をもつ鼻指に連なっている。

などなど。

ナキハナムカデは、なぜか後期胎児の絵しか無いのが残念です。
成長すると1.5メートルに達する(オニハナムカデは2.2メートル!)ので、その迫力ある姿も見てみたいものです。
文一総合出版さんの「鼻行類ハンドブック」が待たれますね。

YouTubeではアンケルヴァニラランモドキの解説もしています。
6分お時間のある方は、ぜひ!

https://youtu.be/rT0MTOa3GB4

poimo、「探究の階段」おすすめミニ番組

「探究の階段」
2021年2月4日、テレビ東京、10時54分
風船のような、ぬいぐるみのような未来の乗り物、poimo

佐藤宏樹、poimo開発者、東京大学工学院、情報理工学科系 研究員

2.5キロ、空気を入れてふくらませ、使わない時は畳む風船のようなバイク。
最初に考えたのは車椅子。
風船は加工も簡単、オーダーメイドでサイズを変えることも可能。
poimoを作ってみて、自転車を作るのはむつかしい、身近にある物は知恵の結晶だと感じる。

えん乗り↓
https://ennori.jp/7204/poimo-inflatable-electric-bike

メルカリ↓
https://about.mercari.com/press/news/articles/20200929_poimo/

note、池澤あやかさんによるインタビュー↓
https://note.com/ikeay/n/n7aa0f785b236

柔らかいバイクや車椅子!?
すごい発想です。
自転車で輪行(分解して袋に入れて公共交通機関に乗る)はした事ありますが、これは新しい旅が生まれるかも?

池澤あやかさんのnoteを見ると、空気を抜くのもまだ大変なようですが、これから改良されていくんでしょうね。
早く乗ってみたい!

#ミニ番組 #おすすめミニ番組

「ゆめにっき」知ってます?

「ゆめにっき」というゲーム、ご存知でしょうか。

私もプレイしたこと無いんですけどね。
と言うか、ゲーム自体ほとんどした事がない。
インベーダーゲームができたのが高校の頃で、百円があっという間に無くなるのに驚いて、それ以来ゲームは自分とは関係の無いものという認識です。

子供のころゲーム機なんて無かったと言ったら、子供に「じゃあ何して遊んでたの?」と聞かれるのかな。
原始人見るみたいな目で見られるのかな。

「ゆめにっき」、ユーチューブで出てきてたまたま見たんですよ。
ドット絵の女の子が鳥人間(?)に追いかけられる短い動画。


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(筆ペンで模写、本物はドット絵です)

何なんだろこれ、と関連動画を見ていくとゲームらしい。
夢の中にたくさんの扉があって、開けるといろんな世界につながっている。

よく分からないキャラクターが出てくるけど、こちらを攻撃してくるでもなく、話しかけてくるでもなく、時々別の世界に飛ばされたりするけど死んでゲームが終わってしまうこともない。
夢の中だから、ほほをつねるとベッドに戻って目が覚める。

レベルが上がることも無いし、世界を救うことも無い。

出てくるキャラクターが襲ってくることも無い。
手すりをキュッキュッとこすり続ける巨大な怪物とか、草原でにぎやかに音楽かけて踊っている鳥人間たちとか。
パーティーしてる鳥人間に主人公はどうやっても近寄れない、というのも夢らしくて面白いけどゲームとして面白いのかはよく分からない。

プレイしてないゲームを良いも悪いも無いんですが、音楽が良いんですよ。
一本足で突っ立って泣き続ける一つ目の怪物の足元でうずくまって動かないとか、そういう時によく合う音楽です。

中国語版の「三体」第3部、のろのろと読んでますが、中国語のレベルが低いので日本語が聞こえてくると全く読み進められないので聞くのはだいたい「ゆめにっき」の音楽。

「三体」もゆっくりした悪夢みたいな小説なので、BGMとしてぴったりなのです。
社会は冷酷で非情なものとして描かれていて、急激に変わる中国の情勢やアメリカを始めとする世界と中国の対立を思わせる。
なにせ中国は一帯一路というゆっくりした世界征服をしてますからね、そりゃいろんな国と衝突しますよ。
世界が悪意に満ちた宇宙人だらけのように思えても仕方ないでしょう。
SFの読み方として正しいのか、分かりませんが。

女性に対してはロマンチックというか、理想化してるというか、夢見る乙女を夢見る少年みたいな感じで対比が面白いのですがこれ以上はネタバレになるのでこれくらいで。

私が最初に見たのは↓
【ゆめにっき】behind there somewhere
gobou
https://youtu.be/VyesXcoFOfA
3分26秒の動画です。

ユーチューブで「ゆめにっき ごぼう」と検索すると、gobouさんの楽しい動画が出てきます。
実際の「ゆめにっき」は、とりあえず相手を包丁で刺すという殺伐としたゲームみたいですけど。

(しんかいてい / Twitter)

好きな食べものは何ですか?  2020年6月2日

子供のころ「好きな食べものは?」と聞かれたら「エビフライ!」でした。
分かりやすかったなあ。

今同じ質問をされても、何と答えていいか迷います。

数字が覚えられなかったので
「わ、ごちそうだ!」
「あなたの誕生日でしょ」
というのを中学くらいまで繰り返してました。
日付けも年号も頭に入らなかったので歴史の成績はひどいものでしたがそれはさておき、そういう時のごちそうは鳥のもも焼き。
手で持つところに紙を巻いた鳥のももがあれば特別な夕食。
昭和の誕生日は分かりやすい。




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大人になってから美味しかったものの思い出は、中国の杭州から蘇州への船の中で食べた紅焼松魚(ホンシャオソンイー)。
イーは日本語のウよりも口を尖らせてイーと発音します。
紅焼はとろみのある醤油味の煮込み、松魚はカツオらしいけどあれは川魚じゃなかったかなあ。

杭州から上海に行こうと駅で切符を買う行列に並んだのに結局買えず、仕方なく船で蘇州まで。
小さな屋形船くらいの船だったかな、この辺もう記憶があいまいです。

上海で美味しかったものは小籠包。
メニューを見て店員にこれは何だと聞くと
「包子(バオズ、具入り饅頭)の中にスープが入っています」
「スープの中に包子が入っているの?」
「いいえ、包子1個1個の中にスープが入ってます」
1個1個にスープが?
ちょっと何言ってるか分からない。
ここまで中国に2ヶ月いて、多少は会話できるようになったと思ってたのに。
わけ分からないまま食べ始めたら包子の中に熱いスープが!
本当だったんだ!

1988年の夏、謎のまま食べた小籠包の思い出でした。



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今までで一番美味しかったものは?と聞かれたら、「芯のある生煮えのご飯」。
自転車で1日100キロ旅をしてた若い日、荷台にくくりつけた寝袋にコッヘル(キャンプ用の小型の鍋)に研いだ米を入れて炎天下の中を走り、料理する場所が見つからなかったのか腹が減ってガマンできなかったのか、太陽で温まってまだ芯の残ってる米を食べてみたら食べられたのでそのまま食べてしまったのでした。

料理の腕がどうとか素材がどうとかより、要は腹が減ってれば何でも美味い。
もうあれだけ体を動かすことはできないので、美味い生煮えの米を食べることもできません。
少し残念に思いますが、若い時に無茶をして良かったなという気も。

今は美味しいものをあれこれちょっとずつ食べる中華のバイキングみたいなのが楽しいですね。
コロナウイルスで外出自粛になってから回転寿司すら行ってないなあ、そろそろ食べに行こうかなあ。

皆さまも美味しいもの食べて免疫力つけてコロナ禍を乗り切ってください。

あなたの好きな食べものは何ですか?

(しんかいてい @xinkaitei / Twitter)

いろいろ面白い  2020年5月23日

いろいろ大変な今日この頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
私は寝てばかりいます。
8時間だと短い方で、10時間、12時間、ひどい時は14時間布団の中で、
「6時? どっちの?」
という状態です。

仕事が忙しいのです。
コロナウイルスの影響で収入が減っている人に比べたら、喜ばなきゃなんですが。

それに加えて加齢による衰えと。
こっちの影響の方が大きいかも。



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小学生の頃は棒みたいな手足だったのが、中学になると二の腕やふくらはぎが太くなって「面白いなあ」と思ってましたが、これからは筋肉が落ちて老人の体になっていくんだなあ。
衰えていくのも「面白いなあ」と思えますように。

抜いた鼻毛が白いのも面白い。
坂や階段がつらくなってきたのも面白い。
何にも無いところでつまずいて転びそうになるものも面白い。

タツムリの子ども、下から見上げて光に透かすと心臓が動いてるのが見える、あれも面白いなあ。

鳥の羽根を拾い集めて、図鑑見ながら並べるのも面白い。

イノシシの頭蓋骨を拾って、洗って乾かして、ここに目があるなら正面は見えないな、歯がこんなにすり減ってるのは木の根をかじったからかな等と考えるのは面白い。
(今は近くに山が無いのでイノシシの骨が拾えません、残念)

生き物は、生まれて、生きて、必ず死ぬ。
それもまあ面白い。

ウイルスって生き物なのか、小さな機械なのか、どうなんでしょう。

中国は「一帯一路」というソフトな世界征服をしているところで、中東、ヨーロッパ、アフリカに進出しています。
珍しい動物を何でも食べる中国。
乾燥した気候、挨拶でキスやハグ、家の中も土足、マスクをするのは悪役という認識のヨーロッパ。
中国からヨーロッパに向けて人や物が動くって、最悪の組み合わせなのでは。

ヨーロッパはペストとかで何度も大きな被害を受けてるのになあ。


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本を閉じれば現実に戻れるけど、現実が覚めない悪夢のようになって長いですけど、これを皆さまが読む頃には出口がぼんやりとでも見えてますように。

コロナウイルス後の世界ではレストランや居酒屋に透明の仕切りが置かれるのかな。
新幹線や飛行機に乗る時は体温を測られるのかな。
そんな事を考えるのは、少しだけ面白いです。

では皆さまお元気で。
長生きしてコロナ後の世界を楽しみましょう。

(しんかいてい @xinkaitei / Twitter)